市場経済の国は基本的に経済発展しています。欧州や北米、日本などが市場経済です。しかし経済発展の裏側では資源の無駄や格差社会もあります。市場経済のデメリットも含めて解説していきます。
市場経済とは
市場経済とは、民間企業同士の競争場であり消費者との商品取引市場のことを言います。
限りある資源を最適に配分できる市場を目指しており、基本的に政府は介入せず民間企業や国民だけで構成された経済です。
市場経済とは民主主義の事です。
市場経済の考え方
人々が必要とする財は需要が多くなり価格が上がり、企業は儲かるので供給量もさらに増やします。そうなると貴重な資源を多く投入することになります。そのため資金や人材、資源などが経済を発展させていきます。これが市場経済の根本的な考え方です。
もし人々が必要としない財であれば需要が少なくなり価格が下がる。企業は儲からないので供給量を減らす。そうなると資源は必要としない。
このことから企業も消費者も、価格を見て行動するようになり売れ残りや物不足が解消できます。
自由な市場経済では、供給者は複数いるので競争にさらされるようになり、ライバルに勝って需要を取らないと企業は潰れます。
そのため新商品の開発であったり質をさらに高めたりと、コスト削減など色々な工夫を施すようになります。
自由競争の努力によって経済が発展し、人々に必要な資源が使われるので適切な資源配分が行われます。
自動的に望ましい状態になり、供給者は競争にさらされ商品の品質は上がっていきます。
ですが市場経済も良い事ばかりではありません。デメリットも見ておきましょう。
市場経済のデメリット
市場経済は自由な競争であっても全て補えるわけではありません。デメリットもあります。
複数の企業が同じ商品や技術の研究開発をする重複の無駄が起こってしまう。
自由競争の勝敗によって所得分配の不平等がますます進んでしまう。
経済を市場に任せてしまうと無法地帯となり景気変動が発生し、深刻な不況が発生してしまう。
景気変動とは、好景気や不景気の変動の事です。
市場経済は経済発展もするが難点も多い
開かれた自由な取引と言いますが、本当の自由ではありません。
取引が多くなれば、需要の奪い合いとなるので企業同士でつぶし合いとなります。活用されない資源も多くなります。食材などの廃棄処分も社会問題となっています。
格差社会のため教育格差も出てきます。裕福な家庭は高等な教育を受けることが出来ますが、貧困層などはまともな教育を受けられない環境になっています。
決して自由な社会でなければ、平等な社会でもないのです。
しかし、経済が発展することで世界と貿易が活発になり、豊かになっていくこともまた事実です。
市場経済の反対の計画経済ではどうなのでしょうか?くわしい計画経済に関する記事はこちらです。
まとめ
市場経済とは、市場が自由な取引を行い経済発展していくことです。
経済発展と引き換えに、格差社会や活用できる資源の廃棄問題も存在します。