計画経済とは社会主義の事です。つまり計画経済を知ることで社会主義を知ることができます。世界の軸は民主主義と社会主義が対立構造となっています。計画経済を具体的に解説していきます。
計画経済とは
自由な市場に任せず国が責任をもって需要を予測し、国民が豊かになるよう資源を計画的に活用することをいいます。
計画経済とは社会主義のことを指します。
計画経済の考え方
計画経済は、計画をうまく立てることができれば経済は活性化できる、という考え方が本質にあります。
計画的に物事を考え、限りある資源を人々の欲しいものに分配し、複数の企業が同じ商品や技術の研究開発をするといった重複の無駄を避けることができます。
国が正しいと考えるような所得を分配すれば、経済を計画的に管理するので景気変動を抑え深刻な不況を防ぐことができるという考えです。
事実、アメリカで起きた世界大恐慌の時には、欧米諸国や日本はその影響を受け失業率が20%以上となりました。
なぜなら民主主義だったからです。
計画経済を行なっていた当時のソ連は、その影響を全く受けませんでした。
にもかかわらず計画経済はどうして上手くいかないのか?それは全て計画通りにはいかないからです。
計画経済はなぜ上手くいかないのか?
計画経済の最大の欠点は、うまく計画を立てることができない事です。
政府が予算を組んでお金を使っても、国民が意図してないお金の使われ方をされれば、予算の無駄遣いだと反発されます。
限られた予算ですら国民のニーズに応えることが出来ません。国が女性の流行りを予想して商品を作れるでしょうか?不可能です。
無駄な重複を避けるため、競争相手がいないので商品の質が高まりません。
競争が無いため、お客様のために頑張ろうという意欲が全く起きません。
そもそも経済を計画的に上手くいかないのは、需要と供給に関する情報を正しく把握していないからです。
そのためバランスを取る計画が立てられません。的外れな計画で経済が停滞してしまう恐れがあります。
結果、計画経済を行なっていたソ連は1991年に国が崩壊します。旧ソ連諸国や東ヨーロッパ諸国が次々に市場経済へ移行していきました。
経済発展を求めた市場経済とはどの様なものなのでしょうか?市場経済に関する詳しい記事はこちらです。
物事はそんな計画的にうまくいかない
仕事や私生活でもそうですが、何事も計画的に実行することはできません。人生設計しても計画通りに生きていません。
ましてや、一国の経済を計画的に動かすなどできるはずがありません。社会主義は国独裁国家が多いのもうなずけます。
なぜなら経済主導が政府だからです。
しかし、需要供給の統計をとり、計画的に経済を上手く動かすことができればシンガポールのように発展することも出来るのです。
歴史から計画経済の考え全てが悪いわけではない、ということも理解しておきましょう。
まとめ
計画経済は、経済全てを計画的に実行することが出来ないので行き詰ってしまう。
需要供給を理解し計画的にうまく経済を動かすことができれば、発展できる。