為替レートからグローバル取引が与える日本経済への影響

為替レートの変動により貿易は大きな影響を受けます。貿易だけでなくグローバル金融取引でも大きく変わってくるのです

目次

為替レートの変動はグローバル取引に大きな影響を与える

記事の内容

有効需要と貿易の在り方の説明

円高の国内経済とは
円安の国内経済とは

円安円高の買収や貿易のメリットデメリット

これらを解説します

ケインズの有効需要

貿易を知る上では、有効需要は知っておかないといけません。詳しい記事はこちらになります

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有効需要について簡単に説明しておきます

有効需要とは消費+投資+政府支出、この3つパックになっていることを言います

消費が増えることで需要が増え、投資することで国内総生産が増え、政府支出で雇用者が増えるので、その国の景気は活性化する、というケインズの理論です

貿易はこの有効需要に輸出や輸入を足して考えます

貿易と有効需要の原理

有効需要だけで海外を考えないモデルを閉鎖経済、保護貿易といいます

逆に有効需要足す貿易は開放経済、自由貿易と言います

有効需要足す貿易=消費+投資+政府支出+輸出―輸入
の形になります

有効需要は国内の注文であり、生産の注文です

輸出は外国から日本生産者への注文になります。輸入は国内の注文ですが外国生産者への注文になります

単純に考えて、有効需要は国内生産の話です。海外貿易は輸出から輸入を引いた差額を有効需要にプラスして計算します

例えば
有効需要100+貿易黒字100=200 貿易は上手くいった
有効需要100+貿易赤字-50=50 貿易は駄目だった

こんな感じのイメージでOKです

為替レートが日本経済への影響を考える

円安円高によってグローバル経済は大きく左右し、自由貿易も変わります

円高の場合

日本製品は高くなり海外で売れなくなります。逆に海外製品が安くなるので、日本人は安い海外製品を買うので、国内の商品が売れなくなります

結果、景気悪化します

円安の場合

日本製品は安くなり海外で売れるようになります。逆に海外製品が高くなるので、日本人は高い海外製品を買わず、国内の商品が売れます

結果、景気改善します

実際1985年円高不況になり、景気は激しく落ち込みました。ですが閉鎖経済と金融緩和を実行したことによりバブル経済が勃発し、日本の経済は良くなりました

個人的な意見で言えば、円安は景気が良くなる、みたいなことですが、現実経済は、やはりうまくいきません

円安円高にはメリットデメリットが必ずあるのです。貿易が及ぼす影響を解説します

外国通貨は、アメリカと円の2つだけの通貨と仮定します

円高円安に関する詳しい記事はこちら

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円高がグローバル金融取引に与える影響

アメリカ企業が日本企業を買収

1$=200から1$=100円となったドル安円高のケース

200憶円の日本企業が、アメリカ人には1億ドルから2億ドルに跳ね上がるので買収しにくくなる

日本企業がアメリカ企業を買収

1$=200から1$=100円となったドル安円高のケース

1億ドルのアメリカ企業が、日本人にとっては200億から100億円に値下がりするので買収しやすくなる

円安がグローバル金融取引に与える影響

アメリカ企業が日本企業を買収

1$=100から1$=200円となったドル高円安のケース

200憶円の日本企業が、アメリカ人には2億ドルから1億ドルに値下がりするので買収しやすくなる

日本企業がアメリカ企業を買収

1$=100から1$=200円となったドル高円安のケース

1億ドルのアメリカ企業が、日本人にとっては100億から200億円に跳ね上がるので買収しにくくなる

円高が輸出に与える影響

200万円の自動車を輸出した

1$=200から1$=100円となったドル安円高のケース

日本円で200万円の車を輸出しました
アメリカ側はドル安、1万ドルから2万ドルとなります

アメリカ側の視点
車の値段が1万ドルから2万ドルに跳ね上がったら、2倍になるので買いたくない

結果、日本の経済は打撃を受けるので輸出が減る

円高が輸入に与える影響

1万ドルの自動車を輸入した

1$=200から1$=100円となったドル安円高のケース

アメリカドルで1万ドルの車を輸入しました
日本側は円高、200万から100万となります

日本側の視点
車の値段が200万から100万に値下がりしたら、2分の1になるので買いたい

結果、アメリカ製品が安く手に入るので輸入が増える

円安が輸出に与える影響

200万円の自動車を輸出した

1$=100から1$=200円となったドル高円安のケース

日本円で200万円の車を輸出しました
アメリカ側はドル高、2万ドルから1万ドルとなります

アメリカ側の視点
車の値段が2万ドルから1万ドルに値下がったら、2分の1になるので買いたい

結果、日本の経済は恩恵を受けるので輸出が増える

円安が輸入に与える影響

1万ドルの自動車を輸入した

1$=100から1$=200円ドル高円安のケース

アメリカドルで1万ドルの車を輸入しました
日本側は円安、100万から200万となります

日本側の視点
車の値段が100万から200万に跳ね上がったら、2倍になるので買いたくない

結果、アメリカ製品が高くなるので輸入が減る

円安円高どっちがいいの?

円安円高にかんしてはっきりとした答えはありません

なぜかと言うと、自国や他国にそれぞれのメリット、デメリットがあるからです

都合のいい通貨の変動があるなら世界は為替操作します

最悪の場合、戦争にもなりかねません。良い悪いがあるから成り立っているのです

ただ、政府の政策次第で、円安が良いか、円高が良いかは決めることが出来ます

自由貿易を主体とするなら、円安の方がメリットがあります

保護貿易を主体とするなら、円高の方がメリットがあります

この考え方も賛否両論があるので個人的な考えです

まとめ

有効需要だけなら保護貿易、有効需要足す貿易なら自由貿易

グローバル取引は円高になると日本人には不利、円安は有利になる

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この記事を書いた人

ビジネス、経済、心理学、簿記3級、起業、ドラムなど15年以上勉強してきた知識や情報、資格と知識の特化型ブログを発信中。

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