投資の限界効率とは将来の価値を判断する理論である

投資の限界率理論を知ると企業が投資判断する場合にとても便利です。投資判断に重要な計算方法を習得します。

このような悩みを持っている方は必読!

投資の限界効率の全てをわかりやすく教えてほしい。

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投資の限界効率の求め方を知れば判断出来るようになる

投資の限界効率を全部解説しているのでかなり長いです。気長に読んでください

投資の限界効率とは将来得られる利益がどれぐらいか、と判断するための計算ではありません。

投資の時間損失を考慮した上で、投資を判断するための計算です。

大企業であれば資本金に余裕があるので、時間がかかってもそんなにダメージはありません。

ですが中小企業となると話は違います。小さな企業には資本金がありません。常に自転車操業です。

ということは時間の損失をなるべく小さくし、投資の利益を早く回収することが目的となります。

早く資金を回収するための判断に活用するのが、投資の限界効率なのです。

活用するために投資の効率理論の求め方を学習しましょう。

投資の限界効率から企業の投資計画と利子率を表したグラフと国の経済を表した利子率のグラフの見方、投資量の考え方や利子率の曲線

資本ストックから資本係数の計算から加速度原理やその問題点、ストック調整原理まで広範囲にわたって解説しています。

これらを理解できれば問題解決です。

ポイントは10つです。

  1. 投資の限界効率理論とは
  2. 投資判断に必要な知識
  3. 投資の限界効率の算出方法
  4. 投資の限界効率計算後の判断
  5. 企業の投資計画
  6. 経済の限界効率と利子率
  7. 資本ストックと投資
  8. ストック調整原理
  9. トービンのq
  10. アニマルスピリッツ

では具体的に解説していきます。

投資の限界効率理論とは

限界効率理論とは、時間差を考えた利益率の事をいいます。わかりやすくいうと、定期預金何%分の利益になりますか?と一緒です

例えば 限界効率10%となれば、定期預金10%に預けた時と同じことなんだな、と考えればいいのです

ケインズは資本の限界効率と呼んでいましたが、後に資本は投資の事だから投資の限界効率理論と呼ぶようになりました

ケインズの詳しい記事はこちら

ケインズ経済学はデフレ脱却するための合理的な理論である

2019年7月5日

多くの企業は事業を行う場合は銀行からお金を借ります。銀行から資金調達するということは、利子や時間、金額に応じて払うので費用と考えます

投資とは

投資と聞くと株式や企業の設備投資などを思い浮かべるでしょう。本をずる、となるので投資というのです

消費して消えるものは投資ではありません

マクロ経済学では、設備投資、在宅投資、在庫投資の3つを指します。金融資産などの投資は対象になりません

理由としては株式会社の株を買っても生産にならないからです。経済学の投資はお客の注文から得る、企業への需要としての投資を意味します

なので企業の投資を中心に話を進めていきます。

投資判断に必要な知識

投資の限界効率を理解したところで、どちらが儲かるか考えてみましょう。

投資AとBともに初期投資額は30ですので、差はなく同じ条件です。では比較してみましょう

投資比較

まずAからですが1年後2年後と毎年利益は還元されます。Aの方は3年で元が取れる計算ですが、総合計は50万です

ではBは、1年後2年後は利益は入ってきません。3年後から10づつ増えていくので総合計は60万となります

利益重視で考えれば、当然Bの方が良いと思います。ここで考えてほしいのが、1年後と2年後は利益が入ってこないというところです

Aはすぐ利益が入ってくるので投資を回収できます

起点にすべき思考は、総合計の数字ではなくキャッシュフローとしての利益です。キャッシュフローとはお金が流れるという意味なので、現金の動きが分かります

現金のインアウトのタイミングを接点に考えます

投資を支出するのは現在なので投資を回収するのはになります。この、という表現を別の視点で考えると、将来得る利益ともいえます

例えば、来年1億得る利益と、50年後に得る1億って価値は同じになりますか?てか50年後も生きてる自信ないけど。それは置いといて

つまり同じ1億であれば、すぐ還元される方が価値が高いわけです

このように現時点での価値を表すことを現在価値といいます

将来のある時点での価値の事を将来価値といいます

そして2つを組み合わせて将来得る価値を、現時点の価値に直した言い方で割引現在価値といいます

今考える投資の起点は、割引現在価値となります

現在価値と将来価値

わかりやすく100万円とし、金利は10%とします

100万円×1.1=110万円
100万円×1.1×1.1=121万円となります

将来価値の投資

1年後110万円をもう1年預けるので1.1を2回かけることになります。以降3回目なら1.1を3回かければいいのです

比較的わかりやすいと思います、これの逆の考え方が割引現在価値となります

割引現在価値

100万円÷1.1=90.9万円
100万円÷1.1÷1.1=82.6万円となります

割引価値の投資

単純に考えてください。逆の考え方なので、かけたのであれば割ればいいのです

解釈の仕方としては、1年後の価値を現在価値にするといくらになりますか?という視点で考えます

同様に2年後の価値を現在価値に直すといくら?と計算すればいいので難しく考えなくていいのです

将来の金額を現時点での価値に直すと小さくなるので、割引現在価値というのです

これを踏まえてもう一度見てみましょう

どちらが儲かるか判断してみよう

投資比較

Aはすぐ利益が還元されるので価値が高くなります。Aを割引現在価値で考えると5年後はかなり小さくなります

Bはすぐ還元されません。しかも2年間0です。5年後を考えると多くもらえるので良いかもしれませんが、現在で考えると投資をすぐ回収できないので価値が低くなります

ですが5年後の時点での利益は、Bの方がいいのです

じつはこの投資判断というのは、プロの人が見ても分かりにくいのです。

投資の限界効率で考えると

限界効率で計算して得られる利益率と銀行に払う利子率を比較した場合、銀行側の利子率が低ければ投資を行うべきだ、ということになります

投資の限界効率 > 利子率=儲かるので投資する
投資の限界効率 = 利子率=利益0なので、どっちでもいい
投資の限界効率 < 利子率=損するので投資しない

では投資の限界効率の計算とは、どのように計算すればいいのか?

計算の方程式や公式はわかりません。というか知らんw
計算が複雑すぎて電卓計算が出来ないのでエクセルでやりましょう

投資の限界効率の算出方法

表計算のエクセルで限界効率は通常IRRと呼ばれています。IRRとはInternal Rate of Returnを略しています

会計や財務分野では内部収益率ともいいます

Excelは2016年版を使用しています

まず年別のキャッシュフロー表を作り、その欄の右端にIRRの枠を設けます

IRR表

このように作ってください。IRRの下に1マス設けます。字や表のデザインは私の好みでやっているので真似る必要はありません

黄色の部分にカーソルを合わせた状態で数式をクリックします

Excel表

数式をクリックすると画面が切り替わるのでfx関数の挿入をクリックします

Excel表2

選択画面になるのでIRRを選んでOKを押します

Excel表3

画面が切り替わり範囲を選択する画面になります。-30にカーソルを合わせ5年後の10までマスを選択しましょう

この場合だとB3:G3 までとなります。推定値は無視して構いません。入力完了後はOKを押します

Excel表4

IRRの下のマスに数字が出てきます。今回は19.9%となります

Excel表5

数字は初め20%と出てきますが小数点第1位まで調整します。調整する場合は、ホームをクリックし選択画面を切り替えます

Excel表6

以上までがエクセルでの計算方法になります

ではAのパターンの数字を出したので、Bのパターンも出して比較してみましょう

投資の限界効率計算後の判断

AとBを比較するとこうなります

投資比較
表の比較

Aは19.9%となり、利益率が高いので投資Aプロジェクトを優先すべきとなります

回収期間法とは

回収期間法とは、投資した金額が何年で回収できるか判断する方法です。1番シンプルでよく使われている方法です

回収期間法Aの場合

Aのプロジェクトを回収期間法で見た場合、初期投資が30万であり、3年以内で回収可能です

Aは利益率も高く、回収期間法においても3年以内なので投資をしない理由がない、と判断できるぐらいです

回収期間法Bの場合

Bのプロジェクトを回収期間法で見た場合、初期投資が30万であり、3年以内で回収不可能です

Bは利益率も低く、回収期間法においてもAのように3年以内は無理です。4年で30万回収なので投資期間が3年以内ならボツとなります

現実の投資判断

早くに投資額を回収するというのはとても大事です

なぜかというと、中小企業は常に資金繰りに悩まされます。投資したのは良いものの、現金回収の目途がつかなければ倒産してしまいます

小さい会社というのは、キャッシュフローを重点的に経営を考えるので、すぐ回収できない投資は出来ないのです

その点大企業は、銀行がすぐお金を貸してくれるので問題ありません。それに大企業と中小企業では資本力が桁違いです

つまり中小企業にとっては回収期間法というのはとても大事な戦略なのです

企業の投資する判断は学習しました。今度は投資した利益を具体的に解説していきます。

企業の投資計画

企業が投資を決定する時というのは、新たな新規事業、海外支店の出店など企業や事業形態によって変わるものです

そこで投資を判断する際に、どのような利益率があるのか説明します

  1. 企業A:限界効率16%:投資額 600億
  2. 企業B:限界効率14%:投資額 600億
  3. 企業C:限界効率 7%:投資額 400億
  4. 企業D:限界効率 4%:投資額 200億
  5. 企業E:限界効率 2%:投資額 500億

このような感じで計画があるとしましょう。この表をグラフにしてみます

企業の限界効率と利子率

投資の限界効率と利子率

結論から言ってどの企業も投資実行しています。縦軸の投資の限界効率、横軸に投資量、赤点線rが利子率になります

つまり銀行側の提示したr利子率よりも、限界効率の利益率の方が高いので投資に踏み切れるということなのです

利子率より利益率が高ければ投資したほうが良いということになります

企業の投資量

図を見ると分かるように階段のような形になっています。なぜかというと投資の限界効率が大きいものから投資するからです

限界効率が小さいほうに移行していき、利子が低いと投資量も拡大します

逆に利子率が増えると投資量は減ります。この背景には、銀行政策による実質貨幣供給量と民間企業の貨幣需要が等しくなる水準で利子率は決まるのです

このことをケインズは流動性選好理論といいました

貨幣供給量に関する記事はこちらです

日銀が対策する金融政策の効果とは

2019年7月15日

経済の限界効率と利子率

経済の限界効率と利子率

縦軸に投資の限界効率、横軸が投資量とします。投資量が増えると限界効率は下がってきます

なぜかと言うと、大企業などがおいしい投資は、すでにやっているので、儲けが小さい投資になるので次第に落ちていくのです

先ほどの企業の投資と違ってこちらは一国経済で表しています。ですが投資量というのは企業の投資額の集まりなので階段状になります

ですが何百兆の投資になるので、階段状の形が段々小さくなって見えなくなり曲線のような形になるのです

顕微鏡などで見ると階段状になってる!こんなイメージです。図もそうなっています

嘘ですけどねw

利子率の曲線

経済の限界効率と利子率曲線

今度は縦軸に利子率、横軸は投資量となります。見た目変わらないじゃん、となると思いますが、実はですね

同じなんです

同じかよ!と思うかもしれませんが、意味は全く違います

投資の限界効率の右下がりの曲線の意味は説明しましたが、利子率の場合は利子率が下がったので投資が増えたということです

これも階段の流れと同じです

資本ストックと投資

ストックとは貯める、蓄積を意味します。

資本ストックとは、ある時点での資本のことです

その資本(機械や設備など)を、現時点で存在している量を金額に換算することです

当たり前の話ですが投資を増やせば資本も増えます 。ということは投資が資本ストックを変化させていると考えます

投資はinvestment、 資本はcapital、 消費もconsumerというので、Cがかぶります

資本に関しては英語のcapitalではなくドイツ語のkapitalとしていますのでKとします。変化量を⊿(デルタ)とします

投資=資本ストックの変化量となるので
I = ⊿Kとなります

資本係数の計算

資本係数というのは、GDPを1単位生産するために必要な資本ストックのことです

日本に当てはめると毎年GDPは500兆です。資本ストックは2000兆になります。これを資本係数の公式方程式に当てはめます

この公式に数字を当てはめると

となり4となります。GDPで当てはめると分かりにくいので、企業で考えましょう

企業が一個商品を製造するのに必要な資本(機械などの設備)はいくつ必要ですか、となった場合は4つ必要となるのです

GDP(Y)× 資本係数(V)=資本ストック(K)をしっかり覚えておきましょう

資本ストックは定数なので4です。必ず4をかければいいのです

加速度原理

加速度原理とは、投資は予想されるGDPの増加量によって比例するというケインズ派の考え方です

注意しておきたいのは、考案したのはケインズではありません。ましてやケインズの歯でもありません

ケインズ派です。間違えないようにしましょう

話を戻して、例えば来年のGDPが思ったより伸びそうだ、+10兆円が見込める。10兆円増えると予想された場合、公式当てはめます

GDP(Y)× 資本係数(V)=資本ストック(K)に当てはめます。GDPが変化するということは、ストックも変化するということです

⊿Y×V=⊿K:+10兆円×4=40兆円となります

比例するといった通り、今年はもっと景気が見込めそうなので+20兆円が予想されるとなると、単純に2倍になります

⊿Y×V=⊿K:+20兆円×4=80兆円となります

最も注意しておかなければならないのは

投資はGDPに比例するのではなく、GDPの増加量に比例します

投資するとGDPが増えるのではなく、GDPを増やすための資本(機械や設備)が増えるのであって、投資はGDPを増やすための機械の量を増やすことです

加速度原理の問題点

企業などは景気を見越して、投資や利益のためにするものですが、利益拡大のために生産費用を平均で計算して中途半端な投資を行う企業が後を絶ちません

GDPが増えると予想して投資を行っても、リーマンショックなような不景気が突然来ると、投資した機械などが稼働せず、企業は赤字を抱えてしまいます

つまりGDPを予想して投資をしますが、必ず期待通りの投資が出来るわけではないのです

ストック調整原理

ストック調整原理とは、望ましい資本ストック量が実現するまで投資が行われるのではなく、その一部が投資として実現されます

これも説明した通り、望ましい投資が必ずしも実現するわけではありません

実際GDPが10兆円見込めるなら、40兆円投資できますか?怖いですよね

もしGDPが予想より下回ったら大損してしまうので、半分の20兆にしておこう、となります

このように、投資を調整することをストック調整原理というのです

トービンのq

トービンのqとは、企業価値を既存資本の買い替えで割ったものをいいます。何を言ってるのか全然わからないですねw

式にするとこうなります

式にするとかなり面倒なので、式を略してqとします

企業価値

企業価値をわかりやすくいうと、企業が持つ株価総額と負債総額の総合計の金額の価値です

例えば株価と負債の合計が100憶だったら、企業価値は100億円となるのです

なぜ100憶かというと将来の利益が100憶見込めるからです。かつてのアマゾンも赤字続きの経営でしたが、株は高かったのです

なぜならアマゾンは将来莫大な利益を見込める、と投資家は睨んでいたからです

既存資本の買い替え費用

これは買い替えと言ってるぐらいなのでわかりやすいと思います

今企業が持っている資本(機械や設備など)を、もし総買い替えをした場合にかかる費用のことです

今持っている資本の価値とも言えます

現実の投資判断

分子を企業価値が大きい=将来の利益が高い
分母の費用が大きい=費用が高い

もし企業に投資するのであれば、将来の利益と費用を考えればいいのです

将来の利益>費用=投資をするべき
将来の利益=費用=投資はどっちでもいい
将来の利益<費用=投資をするべきではない

トービンのqと限界効率

トービンのqを限界効率に置き換えると、実は同じことになるのです

分子の企業価値を投資の限界効率に置き換えます。分母の費用を利子率に置き換えます

トービンのqは計算する必要はありません。ただqの理屈を解説しただけなので、数字を当てはめていません

qは限界効率の式と同じなのでqの式を覚えなくていいのです

つまりトービンのq=投資の限界効率は同じと覚えてくれればOKです

アニマルスピリッツ

これは動物的直感です。そのままですね

最後に何が言いたいかというと、投資の利益が会社に貢献してくれるとは限りません。

どんなに戦略を練っていてもダメな時もあります。投資家だけでなく、経営者も同じ事が言えます。

投資家は1割の成功のために9割のお金を投資すると言われています。

経営者は、先の見えない未来に向けて、事業拡大のためにリスクを背負って投資をします。投資は必ず成功するとは限りません。成功するなら皆やっています。

その様な時に、投資の判断が出来るかどうかは動物的直感がものをいうのです。

ドローン事業や宇宙事業、自動運転車やエネルギー開発、これらも上手くいくとは限りませんが挑戦しています。

投資にはタイミングも必要ということを覚えておきましょう。

かつてデジタルドリームキッズという企画がありました。ソニーが考案した計画ですが、その当時はインターネットがまだ十分に整っておらずボツになりました(1995年)

その計画というのが、1つのデバイスにカメラやネットや動画、音など混ぜあわせたものでした

2007年 アップルがiPhoneを販売します

あれ?気のせいかな iPhoneって デジタルドリームキッズの計画とそっくりな気がします

スティーブジョブスはソニーの大ファンだと言ってたぐらいですからね

... ... ... もしかしてパ〇った?

ま、このように2007年にはインターネット環境は十分完成していたのでiPhoneは販売することが出来たのです

つまり計画が上がっていても、投資というのは環境やタイミングも必要ですよ、ということです

まとめ

経済学の投資とは設備投資、住宅投資、在庫投資のことをいう

投資の限界効率理論の利益率の考え方はとしては利益率10%なら、定期預金10%と同じことです

利子率より、利益率が大きい場合は投資可能判断となる

IRRの計算は手計算でやるのは不可能なのでエクセルでやること

利子率が低下すると、利子率より大きい限界効率の投資が増えるので投資量が増加する

加速度原理は、投資は予想されるGDPの増加量に比例する

ストック調整原理は望ましい経済の予想が外れた時のための保険のような投資の方法である

トービンのqはケインズの限界効率理論の式と同じ理屈になる

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ABOUTこの記事をかいた人

ビジネス、経済、心理学、英語、プログラミング、簿記3級、起業、教養、事業、洋楽、ドラムなど勉強と資格と知識の特化型ブログを発信中。ブログに関してはまだ始めたばかりの初心者です。 人生を変えたいと思う全ての方へ捧ぐブログです