シュンペーターイノベーションに人手不足を救う方法論があった

シュンペーターイノベーションは、現代に通じる価値があります。様々な要素で構成されており、創造的破壊の真の意味を解説します

シュンペーターイノベーションに人手不足を救う方法論があった

記事の内容
シュンペーターの経済学や時代背景

創造的破壊の内容
新結合5つの要素
アントレプレナーとは
シュンペーターの求める3つの要素
イノベーションの動機
企業家と起業家の違い

日本企業家の現状

これらを解説していきます

シュンペーターの時代背景

オーストリアのハンガリー帝国のモラビア生まれです( 1833~1950年) 現チェコにあたります

オーストリア帝国の崩壊の中、社会の変動がうごめいていた時代です

シュンペーターは、経済学で有名なハイエクやフリードマンと同じ時代を生きた一人でもあります

社会主義や軍国主義、マルクスの動態理論が騒がれる中シュンペーターは育ったと言われています

シュンペーターもまた世界大恐慌を経験しています。ハイエクやフリードマンは中央銀行がおかしなことをしたから世界大恐慌になったと主張していますが、シュンペーターは違います

シュンペーターは、経済にはいくつかの波動があって、全ての景気の波動が下向きになり重なってしまった。景気循環の下方局面が重なった

つまり経済の中に不安定要素が入っている、という考え方から来ている主張です

シュンペーターの経済観

シュンペーターは、古典派経済学を非常に疑問視していました。なぜなら古典派は静態的経済だからです

静態的とは、技術や人口が一定であれば、何かが変わらない限り同じ循環を繰り返していくこと。時間の概念がある

似た言葉で静学的があり、需要と供給の合致した一点のみで動かないことをいいます。時間の概念がない

これとは反対にシュンペーターが主張する動態的は、経済の構造の内部に変化を生み出すメカニズムがあり、常に上下するのではなく、大きい変動で動いている、という考えです

マルクスは理論的にこの変動を説明しています。マルクスは資本論の中で、資本の蓄積が貯まっていくことによって、資本主義がドンドン変化していく、と理論を展開しています

この理論にシュンペーターもかなりの影響を受けています

シュンペーターは、経済の中の変動要因はイノベーションにある、と関連付けていくのです

シュンペーターのイノベーション

シュンペーターのインベーションとは新結合、新しい要素の組み合わせが非連続的な質の変化を生み出す

マーシャルの【自然な飛躍はしない】と対立しています

シュンペーターの有名な例えで、郵便馬車は連続的に加えてもそれは決して鉄道を売ることはできない

速く走れる馬車の工夫などいくら施しても馬車は馬車だ。鉄道そのものは質的な変化があるので、馬車から鉄道にはならない、ということです

現代で言えば、電話がどんなに凄くなってもインターネットにはならない。本質的、質的に違うからです

シュンペーターはこのようなことを

創造的破壊

としています

資本主義の本質は創造的破壊であり、過去のものをぶち壊していく

古典派は、生産方法が一定という仮定のもと寡占市場や独占市場を批判していました

シュンペーターはそうではなくて、大企業こそ資本や人材、資金があるので、生産を革新する力があると言っているのです

ちなみにシュンペーターは独占や寡占は否定はしていません

イノベーション5つの新結合

イノベーションで有名な5つを紹介します

新しい財貨の生産

財貨と言っていますが、今だとサービスもはいります。例えばスマホなどがそうです

通話だけでなく、ネット、カメラ、動画や画像閲覧、クラウド保存などなど

他には銀行決済と会計ソフトが自動連携するとか。財貨というよりはサービスと考えたほうがいいです

新しい生産方法の導入

近年の開発で言えば3Dプリンターなど、鉄製品でもなんでも図面があれば作れてしまう

しかも職人顔負けの技術力で、ほとんど不良品がでないとされています。この生産方法のおかげで施工スピードも組み立ても格段に速くなりました

新しい販路の開拓

音楽再生がこれにあてはまります。昔はレコードからCD、MD、MP3のダウンロードなどを購入していました

今はサブスクリプション方式で、定額料金で何曲でも時間制限なしに聴き放題です

これは新しい販路の開拓といえます

原料、または半製品の新しい供給源

日本で言えばメタンハイドレート、藻類の一種のミドリムシから作る新エネルギー

アメリカではシェールオイルなどです。昔のアメリカで言えばゴールドラッシュがこれにあたります

新しい組織の実現

株式会社がそうです。英国から始まり、株を買う人からお金を大量に集め事業を展開する

フランチャイズ制度もそうです。大きい組織があり、コンサルティングを受けながら個人が店舗を持ち経営していく

このようにイノベーションばかりか、新結合の要素も提唱しています

じつはシュンペーターは経済学者より、インベーションの思想に定評があり企業家からも支持を受けています

企業家とは

シュンペーターによる企業家とは、新結合を遂行する人。起業家ではく企業家です

アントレプレナーと呼ばれています

シュンペーターのいうアントレプレナーとは、普通の管理業務を淡々と行う静態的な経営者ではなく、もっとダイナミックに動態的に、いままでとは違うモノを作るんだ、ということです

起業家のように必ずしも事業を起こす人を言うのではなく、日本ベンチャー学会でも定義されているように、事業を起こさなくても、企業の中からでもイノベーションは起こせる。ということなのです

だから企業家となっているのです

アントレプレナーとは新結合である。その新結合に求められる要素が3つあります

シュンペーターの求める3つの資質

1:洞察

本質的なものに力を入れ、無駄を徹底的に省き、先にある未来を見通す力。スティーブジョブスがそうです

2:精神的な自由

過去の習慣や常識にとらわれない。おそらく企業家特有の精神だと思われます

3:抵抗に打ち勝つ強い意志

企業家というのは、過去の習慣や経験にそって行動しているので、破天荒な行動は目につきます

企業家と摩擦が起きてくじけるようでは駄目なわけです

むしろ伝統をぶち壊すぐらいの考えがいいのです

その後の企業家は、結局成功する要素は何か、を問いています

それを簡単に説明しておきます

  1. Covin and Slevin(1989)
    革新性・積極性・リスク志向
  2. Baum and Locke (2004)
    事業への情熱・ビジョンの共有
  3. Dyer et al (2008)et alとは、~とその他。という意味です
    質問力・ネットワーク思考力
  4. Bullough and Renko (2013)
    打たれ強さ(resilience)

イノベーションの動機

企業家になりたい3つの動機

独裁帝国の願望

『俺の帝国を作るんだ』

支配やルールを自分で作ることが動機となっている。これは悪い意味ではなく、ある種の精神論であり、自分達で新しいものを作っていく前向きな姿勢

打ち勝つ願望

やはり経営者というのは競争市場。生半可にはやっていられない。特攻隊のような精神ですね

創造の喜び

自分の独創的創造が世界を変える、アメリカの企業家に多いのですが、日本にはあまり無い感覚です

でもこのような気持ちでイノベーションに取り組むのは良い事だと思います

創造的破壊の本質

創造的破壊とは

イノベーションの結合によって、古い経済や経営体制を破壊し、非連続的な経済発展をすること

資本が資本を生み出す。徹底的な資本主義のもと、資本主義の発展こそ原動力になる

独占企業や寡占企業こそが、イノベーションを起こす

アメリカの進化がこれを裏付けます。

IBMがパソコンを作って一世を風靡する
IBMの基本ソフトにMicrosoftがWindowsで席巻してくる
CPUを手掛けるインテルが力を持ってくる

インターネットが普及し始めると
Google、apple、Facebook、AmazonなどがIT市場を独占していく

これらの企業は全て独占企業であり寡占市場です

独占だからといって、のほほんとしているのではなく、覇者というのは常に変わっていく

このような企業家こそが、創造的破壊を持つ企業なんだ、ということなのです

日本企業家の現状

長年の不景気により、日本の事業やIT産業も衰退しています。特に大企業の活性化がありません

むしろ日本のベンチャー企業の方がドンドン出てきて市場が活性化しているように見えます

日本は今、人手不足により、倒産企業や経営体制を変えざるを得ない状況になっています

皆さんは、人がいないから事業は停滞する。事業を起こしても人がいないから続けられない

こんな風に思っていませんか?

実はこの人手不足こそ、国や企業が利益を拡大する絶好のチャンスなのです

高度成長期前の日本は今(2019)のような人手不足に陥ったのです

当時は冷戦状態だったので中国から人材を集めることは出来ませんでした。今みたいに移民労働はいなかったのです

ここでシュンペーターの新結合と創造的破壊が重要になってきます

まず新結合の
新しい生産方法の導入

創造的破壊の
資本が資本を生み出す。徹底的な資本主義のもと、資本主義の発展こそ原動力になる

この2つが日本の人手不足を救います

人手不足を救う2つの要素

新しい生産方法の導入

発想を変えてみましょう。人がいないからできない、ではなく人がいない分、新しい生産方法の導入で自動化すると考えるのです

経営者は、銀行からお金を借りて技術投資をします。つまり人がいない分、自動化で生産を補う

一人頭の生産性を高めていくことです。設備などの導入で人がいなくても機械化することで今まで以上に生産性を高めていくのです

資本が資本を生み出す

ニュースなどをみると、コンビニの自動化、ロボットによる案内、ドローンの配達やセキュリティチェック、AIによる自動解析、自動運転、まだ他にもありますが、これら全て資本です

資本の発展が利益を生みだすのです。資本とは資産、資産は利益をだす。日本は資本主義国なのでこれら全て可能です

まとめると、技術投資や設備投資で人がいないから機械化する。一人が出来る生産性を高めることにより、今以上の生産性を出せるようになる

まとめ

シュンペーターの経済学は、経済の中に変動を起こす要因があると考えている

イノベーションとは5つの結合から成り立ている

アントレプレナーとは動態的に大きくダイナミックな企業家のこと

創造的破壊こそが、経営者に求められる要素である

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