ソーシャルメディアの悪い例とは何があるのか知っておくことは大切です。誹謗中傷など実際書き込んだ場合、裁判になるのか、賠償金は請求されるのか、など弁護士取材からわかったことを解説します。
誹謗中傷すると本当に裁判になるのか?実際どうなのか?を考えていませんか。
結論から言えば、裁判になる可能性は十分あります。
ここでは、ソーシャルメディアの悪い例を弁護士の取材を通して誹謗中傷の現状を解説していきます。
記事を読めば、問題点への対処、誹謗中傷から裁判や損害賠償、訴訟問題のリスクを理解できます。
ポイントは3つです。
- SNSへの対処は?
- 誹謗中傷から裁判となるリスクとは
- ソーシャルメディアを活用するために
では具体的に解説していきます。
ソーシャルメディアとは
インターネット上での不特定多数の交流。情報などを投稿し共有することで拡散ができます。広告の役割や情報のサービスが成り立っているメディアサービスのことです。
ソーシャルメディアの種類
- 電子掲示板2ちゃんねるは、一番最初の掲示板サイトと言われています。
- アメーバブログ、FC2、WordPressなどはブログになります。
- Facebook、LINE、GREE、MIXIは、代表的なSNS(ソーシャルネットワーキングサービスです。
- Twitter、Instagramなどはマイクロブログです。マイクロブログとは、誰でも閲覧できる、短いテキスト形式で表現されたブログの事(ユーザーが規制を掛けることも大きな特徴です)
- Wikipedia、NAVERなどはまとめサイトです。
- Foursquareは位置情報共有です。
- Pinterest、Flickrは写真共有。
- YouTube、ニコニコ動画、Pixivは動画共有です。
実は、これらのソーシャルメディアには多くの問題点があります。
ソーシャルメディアの悪い例
何気に使っているSNSですが10の悪い例を解説します。
安全かつ楽しく使うために逆に悪い例を知っておきましょう。
- 誹謗中傷やいじめ
- やらせや自作自演
- フェイクニュース
- いたずら動画
- 企業や個人の情報流出
- 炎上問題
- アカウント乗っ取りやなりすまし
- 位置情報の提供
- 写真や情報の無断提供や掲載
- 簡単に他人と接触できる
順に解説します。
誹謗中傷やいじめ
当たり前の話ですが、顔や名前も知らなければ実際に会って話すこともしません。
このため言いたいことや誹謗中傷などが言いやすく、嘘やごまかし、事実などが錯綜してしまうので何が本当かわからなくなります。
以前からある大きな問題ですが、言葉は人を殺す武器となり自殺や引きこもりを誘発してしまいます。
細かい詳細は後で解説します。
やらせや自作自演
企業や個人の利益の証明で、動画で解説している場面が多々見られますが、嘘の報告や、いかにも売上があがっているように見せかけたり、指示されているかようにコメントしたりと、閲覧者を騙している企業や個人が存在しています。
このためメリットにならない商品を購入してしまう可能性があります。
フェイクニュース
フェイスブックなどで話題になりましたが、フェイクニュースを流し小銭を稼いでいる問題がニュースになりました。
フェイスブックは今でもこの問題に取り組んでいます。
デマやウソが拡散され人々に大きな影響を与え被害を被った場合、犯罪となります。
いたずら動画
コンビニや飲食などに、面白いからといって何かを混ぜたり、定員などの土下座などが話題となりました。
動画の視聴率をあげるためとはいえ、行き過ぎた行為は犯罪となります。
企業や個人の情報流出
企業内部の重要な情報を流した場合、多大なる損害を与えますし、個人でも同じです。
立派な犯罪行為であり、情報を流した本人は損害賠償を請求される可能性が大いにあります。
反対にそのような情報が流れてきて手を出すと、取り返しのつかない事態になることもあります。
クチコミによる悪い評判が拡散され、ちょっとしたビジネスの失敗なども悪意をもった拡散をされることがあります。
炎上問題
炎上とは、不用意な失言や不祥事の発覚をきっかけに、 当事者のブログやTwitterなどに、批判的なコメントが殺到して、収拾がつかなくなる状態です。
炎上がエスカレートすれば批判、嫌がらせのコメントにとどまらず、個人情報の暴露、所属先への嫌がらせ電話、法人に対しては不買運動など、実生活に影響が
出る場合もあります。
炎上の特徴は、基本的に自分の考えや意見が絶対正しいとされる定義の上で起きている。
実際炎上のパターンで言えば、メディアや芸能人よりも一般人の炎上が最も多いとデーターがあります。一般人だからと言って安心せず気をつけましょう。
アカウント乗っ取りやなりすまし
芸能人やインフルエンサーと呼ばれる人になりすまし、本人を演じたり実際になりすます行為が現実にあります。
本人とうまく接触してアカウントを乗っ取った犯行が後を絶ちません。
位置情報の提供
設定で位置情報を提供できます。
発言した場所が閲覧者に共有されるので細かい場所までは提示されませんが、区や町の名称は公表されます。
写真や情報の無断提供や掲載
作者の漫画や画像、キャラクターのパクリは今も続いています。
いかにも私物のように宣伝し利益を得ています。これらの行為は犯罪であり訴訟問題にもつながります。
簡単に他人と接触できる
個人あてのメールで本人と連絡を取ることができます。
イベントやコミュニティなどを通して接触する場をもうけて実際会っている人たちは多くいます。内密のやり取りで他人と仲良くなり会っている人もいます。
出会いがあり触れ合うことは良いことなのですが、ときに犯罪やストーカー行為の発展はつながることもあります。
このように大まかに分けただけでも多くの問題があり解決されないままです。
では解決するためには?と考えるのではなく、この問題に対処する方法を身につけることが大事なのです。
SNSへの対処
SNSを使うためには、ネット社会のルールを知ること、行き過ぎた行為は避けるといったマナーある行動が大切です。
無意識にやっていることが相手を傷つけたり、感情を逆なでしている場合もあるのです。
ここでは問題の対処を解説します。
自分の情報をさらさない
写真や情報の無断提供や掲載・位置情報の提供・アカウント乗っ取りやなりすまし、の3つがあてはまります。
位置情報の提示
これは簡単で各SNSの設定から位置情報をオフにすれば大丈夫です。一度確認をしておきましょう。
アカウント乗っ取りやなりすまし
アカウントを乗っ取るには必ず個人情報がないと絶対できません。
乗っ取りを防ぐ対策は大まかに分けて以下の3つ。
1・キャッシュカードの番号は絶対提供しない。何を言われても教えない事。
2・怪しいサイトへの誘導を仕掛けてきますが、何か心当たりがあってもサイトへの登録はしてはいけません。
実際のフィッシングサイトにあったのは、amazon⇒amasonになっていたりします。
必ずURLの記述を確認してみましょう、怪しいサイトは不自然な点があるはずです。
URLの詳しい記事に関してはこちらになります。
[kanren postid=”5503″]
3・発信元のアカウントが怪しく、通常時の投稿が皆無な人が急にツイートや情報を拡散してくる。
専門機関や知り合いの本職の人から聞いたなど、最もらしい情報などを拡散してくる割には、やたらと煽る言葉や拡散お願いなどの表現が多い。
あなたの友達から聞いた、知り合い、親族など、本人と関連性のあるような話しから情報を抜き取ろうとしてきます。
今すぐ、大変、早く、危険、至急、拡散希望など気をつけましょう。
そのような時は誘導尋問をしてみましょう。詐欺師は話を合わせようとするので嘘の質問をしてみることが効果的です。
あまりにしつこいようだと、録音アプリで会話を保存して消費者センターに相談しましょう。
写真の無断提供や自分の情報掲載
情報を安易にさらけ出してはいけないと分かっていても、なぜ、そのような行為に走ってしまうのか?
人が情報をさらす背景にはエゴや欲望が関係しています。
『多くの人に自分の凄さを知ってもらいたい、いいねや拡散、フォローが増えれば自分の権威性を高められる。』
これは自分の能力の高さ、安心感、一体感、認めてもらえる快感を求めてしまい、一種の中毒症状になってしまいます。パクリや嘘をついてでも指示されることで王様のような感覚に陥ってしまいます。
頻繁に投稿を確認している人は中毒性があるかもしれません。しかも目立ちすぎると標的にされます。それが日本の社会だからです。
支持が多ければ多い程、妬みや恨みを買いアンチも増えます。あなたの事を調べられ根こそぎさらす輩も出てきます。
コミュニティの情報共有で留めておきましょう。一般公開でもいいのですが自覚しておきましょう。
情報の不確実性に手を出さない
簡単に他人と接触できる・フェイクニュース・やらせや自作自演の3つがあてはまります。
フェイクニュース
疑わしき怪しいニュースや情報はすぐ鵜呑みにしないこと。
真相を確かめるのであれば、信用性の高いサイトで確認してみましょう。
ヤフーニュースやgoogleニュースをみて同じような記事が無ければ疑うべきです。サイトに飛ばないこと。ウィルスに感染することもあります。基本は無視です。
簡単に他人と接触できる
個人的なメールのやり取りをするのはいいのですが、相手が誰なのかもわからない人と安易にやり取りするのは危険です。
憶測や多分大丈夫ぐらいで会うのはとても危険です。自分が確信を持てる人以外は無視です。
やらせや自作自演
やらせは情報の不確実性が非常に高いです。
やらせだと認識できず拡散してしまう恐れがあります。もちろん責任はないかもしれませんが、フォローでつながっている人たちの信用を失います。
逆にやらせや自作自演などの動画を疑わず拡散してしまうと、そのような連中のグループだと勘違いされる可能性もあります。
不確実性な投稿には無視が一番です。
情報の発信や投稿の落とし穴
企業や個人の情報流出・いたずら動画・炎上問題・誹謗中傷やいじめの4つがあてはまります。
企業や個人の情報流出
信頼性のない情報には手を出さないでください。
投稿以外にも冗談で不特定者の呼びかけに応じてしまい、拡散や指示、同意をすると思わぬ落とし穴に落ちてしまいます。
過去の事例では、ネットで出回ってきた弁護士疑惑に面白半分で署名してしまい、濡れ衣を着せられた弁護士は社会的な立場を失いました。
弁護士は署名した人全員に反訴を掲げ、多額の示談金に応じるか裁判するかの要求をしたので、署名者に身に覚えのない示談金要求が届いたのです。
このように自分はノリでしてしまった行為が相手の人生を終わらせることも十分ありえるのです。
誰ともわからない呼び掛けには絶対応じないこと。
いたずら動画
面白いからといって反社会的な行動や迷惑行為、危険な行動は犯罪となります。
度が過ぎた動画で社会の反感を買うと、ネット住民によって全て調べられ家族が立場を追われることもあります。
ネットによる社会的制裁が怖くて自首した事例もあります。
モラルある行動をすること。
炎上問題
自分の正しい発言、何気ない言葉が時に反感を買うこともあります。だからといって自由な発言を止めろと言っているわけではありません。
表現の自由の権利があるので構わないのですが、やっかいなのが何に火が付くかわからないことです。
人の考えはそれぞれなので答えはありませんし、自由に言いたいことを発言すべきです。
ただし、明らかに誤った発言はするべきではありません。あおりや感情の逆なで、矛盾した意見や事実と異なる投稿はしないこと。
自分の意見を発信していればあまり炎上することはありません。
なぜなら誰も興味を示さないからです。行き過ぎた投稿さえしなければ問題ありません。
誹謗中傷やいじめ
感情まかせに何でも言っていいわけではありません。相手にしないのが適切な対応なのです。
度を越えた誹謗中傷で自殺者が出てしまったことで、世間の考えは変わりつつあります。
そこで今回深く切り込んでみました。
誹謗中傷をするとどうなるのか
誹謗中傷やいじめなどをするとどうなるのか?
どのような罪に問われるのか?
損害賠償は?
これら3つの疑問を弁護士さんに取材してみました。ここでは概要的な簡単な内容にまとめています。
なぜなら深く突き詰めると書ききれないからです。そこからわかったことを解説します。
誹謗中傷すると必ず裁判になるのか?
表現の自由の枠を超えて個人的感情に走り、暴言や誹謗中傷を吐いたり書き込みをしても何もおこりません。
ただし、メッセージを受け取った側が手続きを取った場合、裁判になります。
つまり被害を受けた側が何もしなければ裁判になりません。
誹謗中傷の判定は?
個人的な感情による誹謗中傷はすぐわかります。
裁判を起こすといきり立っていても、実際の書き込みを見ると誹謗中傷とは言えない微妙なラインがあります。
それ誹謗中傷か?と疑いたくなるような痴話喧嘩のような言い争いなどもあります。
仮にそのような事例で裁判を起こしても、判定するのは裁判官なので我々が判定することはできません。
書き込み記録から判定されます。
どのような罪に問われるのか
個人的な攻撃でデマを流したり、嘘の書き込みは民事裁判となります。
個人がデマを流され金銭面で被害が出たと主張しても、それを立証するのは難しいのですが、精神的苦痛と主張すれば立証する必要はなく裁判となってしまいます。
もし裁判となった場合、問われる罪は2つです。
- プライバシーの侵害
- 名誉棄損
(必ずしも2つに絞られるわけではありません。)
名誉棄損
名誉とは、その人が積み上げてきたキャリアのようなもので社会的な地位です。
個人攻撃により、相手の名誉の評価を下げたり、地位が失われるようなことがあると、名誉棄損となる場合があります。
プライバシーの侵害
ネットでよくあるのが、相手の嘘や誤魔化しなどを暴く書き込みです。
みんなのためになると主張していますが、個人的な感情から発生しているものがほとんどです。
暴露内容に知られたくない個人の情報がある場合、プライバシーの侵害にあたる可能性があります。その暴露内容にプライバシー権の侵害にあたらなければ侵害とは言えません。
ただし、暴露内容に嘘や虚偽報告や作り話しなどがある場合、逆に訴えられる可能性があります。
損害賠償は?
ネットでたまに見かけるのですが、個人的な感情から『文句があるなら損害賠償請求しますよ』といった書き込みを見かけます。
結論から言えばできるのですが内容の度合いにもよります。仮に裁判になったとしても賠償請求が執行されるかどうかは別です。
もし執行となっても多額の請求はできません。相手にも生活があります。例えば10億払えと個人に請求して成り立つでしょうか?
相手の人生を破壊するような請求は認められませんし、相手が払える範囲内となります。
このような馬鹿げた問題は裁判になるかどうかも怪しいところです。
ソーシャルメディを楽しく活用するために
楽しく活用するために、10の内容を守っていればトラブルに巻き込まれることはほとんどありません。
- 全ての投稿は公開、記録されることを意識する。
- 話し相手は全世界の人であると意識する。
- 他の人の写真や情報の無断掲載はNGとなる。
- 機密情報の取り扱いに特に注意を払う。
- 情報を拡散する前に真偽を必ず確認する。
- 他人の炎上騒動にも同調しない。
- 完全に匿名ということは存在しない。
- 怪しいサイトをクリックしない。
- 言われるまま個人情報を提示しない。
- 個人的感情から攻撃しない。
内容を自覚した上で活用してください。
情報の取捨選択の力を身につける
情報に流される人、騙させる人、危険なめに合う人に共通するのは、情報の取捨選択ができない人がほとんどです。
情報の真偽を見極める力がなく隙を突かれます。
何事においても、自分で真相を確かめることを繰り返していけば力は身に付きます。
表現の自由内で情報発信する
我々には表現の自由で保護されています。
言い合いになったとしても、意見の相違として発言すれば何の問題もありません。
訴えるぞ!損害賠償だ!裁判だ!と言われても臆することはありません。
なぜなら意見の相違だからです。
相手を侮辱しないように感情のコントロールも必要です。
まとめ
問題点は自覚ある行動から対処できます。
表現の自由内での発言であれば、意見の相違となるので訴訟問題は防げる。
楽しく活用するためには10の内容を自覚すること。