投資の限界効率理論は企業の投資効率を最適化させる

投資の限界効率理論から企業が投資に踏み切るタイミングを知ります。資本係数の計算から必要な資本数を割出します

投資の限界効率理論は企業の投資効率を最適化させる

記事の内容

企業の投資を中心に解説します

投資の限界効率から企業の投資計画と利子率を表したグラフと国の経済を表した利子率のグラフの見方

企業が考える投資量の考え方や利子率の曲線

投資家や経営者に必要なアニマルスピリッツ

資本ストックから資本係数の計算から企業が製造に必要な資本数を割出します

加速度原理やその問題点、ストック調整原理から状況に応じた投資の仕方

トービンのqの式から現実の投資判断をする際の考え方

これらを解説します

投資の限界効率理論に関しての記事はこちらです。必ずこちらの記事を先に読むことをお勧めします

投資の限界効率とは将来の価値を判断する理論である

2019年8月6日

なぜなら2部構成で書いているため、この記事は続きになるからです。投資の限界効率理論の計算方法はこの記事に書いてあります

企業の投資計画

企業が投資を決定する時というのは、新たな新規事業、海外支店の出店など企業や事業形態によって変わるものです

そこで投資を判断する際に、どのような利益率があるのか説明します

  1. 企業A:限界効率16%:投資額 600億
  2. 企業B:限界効率14%:投資額 600億
  3. 企業C:限界効率 7%:投資額 400億
  4. 企業D:限界効率 4%:投資額 200億
  5. 企業E:限界効率 2%:投資額 500億

このような感じで計画があるとしましょう。この表をグラフにしてみます

企業の限界効率と利子率

投資の限界効率と利子率

結論から言ってどの企業も投資実行しています。縦軸の投資の限界効率、横軸に投資量、赤点線rが利子率になります

つまり銀行側の提示したr利子率よりも、限界効率の利益率の方が高いので投資に踏み切れるということなのです

利子率より利益率が高ければ投資したほうが良いということになります

企業の投資量

図を見ると分かるように階段のような形になっています。なぜかというと投資の限界効率が大きいものから投資するからです

限界効率が小さいほうに移行していき、利子が低いと投資量も拡大します

逆に利子率が増えると投資量は減ります。この背景には、銀行政策による実質貨幣供給量と民間企業の貨幣需要が等しくなる水準で利子率は決まるのです

このことをケインズは流動性選好理論といいました

貨幣供給量に関する記事はこちらです

日銀が対策する金融政策の効果とは

2019年7月15日

経済の限界効率と利子率

縦軸に投資の限界効率、横軸が投資量とします。投資量が増えると限界効率は下がってきます

なぜかと言うと、大企業などがおいしい投資は、すでにやっているので、儲けが小さい投資になるので次第に落ちていくのです

先ほどの企業の投資と違ってこちらは一国経済で表しています。ですが投資量というのは企業の投資額の集まりなので階段状になります

ですが何百兆の投資になるので、階段状の形が段々小さくなって見えなくなり曲線のような形になるのです

顕微鏡などで見ると階段状になってる!こんなイメージです。図もそうなっています

嘘ですけどねw

利子率の曲線

今度は縦軸に利子率、横軸は投資量となります。見た目変わらないじゃん、となると思いますが、実はですね

同じなんです

同じかよ!と思うかもしれませんが、意味は全く違います

投資の限界効率の右下がりの曲線の意味は説明しましたが、利子率の場合は利子率が下がったので投資が増えたということです

これも階段の流れと同じです

アニマルスピリッツ

これは動物的直感です。そのままですね

何が言いたいかというと、投資の利益が会社に貢献してくれるとは限らないからです

どんなに戦略を練っていてもダメな時もあります。投資家だけでなく、経営者も同じ事が言えます

投資家は1割の成功のために9割のお金を投資すると言われています

経営者は、先の見えない未来に向けて、事業拡大のためにリスクを背負って投資をします。投資は必ず成功するとは限りません。成功するなら皆やっています

その様な時に、投資の判断が出来るかどうかは動物的直感がものをいうのです

ドローン事業や宇宙事業、自動運転車やエネルギー開発、これらも上手くいくとは限りませんが挑戦しています

投資にはタイミングも必要ということを覚えておきましょう

かつてデジタルドリームキッズという企画がありました。ソニーが考案した計画ですが、その当時はインターネットがまだ十分に整っておらずボツになりました(1995年)

その計画というのが、1つのデバイスにカメラやネットや動画、音など混ぜあわせたものでした

2007年 アップルがiPhoneを販売します

あれ?気のせいかな iPhoneって デジタルドリームキッズの計画とそっくりな気がします

スティーブジョブスはソニーの大ファンだと言ってたぐらいですからね

... ... ... もしかしてパ〇った?

ま、このように2007年にはインターネット環境は十分完成していたのでiPhoneは販売することが出来たのです

つまり計画が上がっていても、投資というのは環境やタイミングも必要ですよ、ということです

資本ストックと投資

ストックとは貯める、蓄積を意味します。

資本ストックとは、ある時点での資本のことです

その資本(機械や設備など)を、現時点で存在している量を金額に換算することです

当たり前の話ですが投資を増やせば資本も増えます 。ということは投資が資本ストックを変化させていると考えます

投資はinvestment、 資本はcapital、 消費もconsumerというので、Cがかぶります

資本に関しては英語のcapitalではなくドイツ語のkapitalとしていますのでKとします。変化量を⊿(デルタ)とします

投資=資本ストックの変化量となるので
I = ⊿Kとなります

資本係数の計算

資本係数というのは、GDPを1単位生産するために必要な資本ストックのことです

日本に当てはめると毎年GDPは500兆です。資本ストックは2000兆になります。これを資本係数の公式方程式に当てはめます

この公式に数字を当てはめると

となり4となります。GDPで当てはめると分かりにくいので、企業で考えましょう

企業が一個商品を製造するのに必要な資本(機械などの設備)はいくつ必要ですか、となった場合は4つ必要となるのです

GDP(Y)× 資本係数(V)=資本ストック(K)をしっかり覚えておきましょう

資本ストックは定数なので4です。必ず4をかければいいのです

加速度原理

加速度原理とは、投資は予想されるGDPの増加量によって比例するというケインズ派の考え方です

注意しておきたいのは、考案したのはケインズではありません。ましてやケインズの歯でもありません

ケインズ派です。間違えないようにしましょう

話を戻して、例えば来年のGDPが思ったより伸びそうだ、+10兆円が見込める。10兆円増えると予想された場合、公式当てはめます

GDP(Y)× 資本係数(V)=資本ストック(K)に当てはめます。GDPが変化するということは、ストックも変化するということです

⊿Y×V=⊿K:+10兆円×4=40兆円となります

比例するといった通り、今年はもっと景気が見込めそうなので+20兆円が予想されるとなると、単純に2倍になります

⊿Y×V=⊿K:+20兆円×4=80兆円となります

最も注意しておかなければならないのは

投資はGDPに比例するのではなく、GDPの増加量に比例します

投資するとGDPが増えるのではなく、GDPを増やすための資本(機械や設備)が増えるのであって、投資はGDPを増やすための機械の量を増やすことです

加速度原理の問題点

企業などは景気を見越して、投資や利益のためにするものですが、利益拡大のために生産費用を平均で計算して中途半端な投資を行う企業が後を絶ちません

GDPが増えると予想して投資を行っても、リーマンショックなような不景気が突然来ると、投資した機械などが稼働せず、企業は赤字を抱えてしまいます

つまりGDPを予想して投資をしますが、必ず期待通りの投資が出来るわけではないのです

ストック調整原理

ストック調整原理とは、望ましい資本ストック量が実現するまで投資が行われるのではなく、その一部が投資として実現されます

これも説明した通り、望ましい投資が必ずしも実現するわけではありません

実際GDPが10兆円見込めるなら、40兆円投資できますか?怖いですよね

もしGDPが予想より下回ったら大損してしまうので、半分の20兆にしておこう、となります

このように、投資を調整することをストック調整原理というのです

トービンのq

トービンのqとは、企業価値を既存資本の買い替えで割ったものをいいます。何を言ってるのか全然わからないですねw

式にするとこうなります

式にするとかなり面倒なので、式を略してqとします

企業価値

企業価値をわかりやすくいうと、企業が持つ株価総額と負債総額の総合計の金額の価値です

例えば株価と負債の合計が100憶だったら、企業価値は100億円となるのです

なぜ100憶かというと将来の利益が100憶見込めるからです。かつてのアマゾンも赤字続きの経営でしたが、株は高かったのです

なぜならアマゾンは将来莫大な利益を見込める、と投資家は睨んでいたからです

既存資本の買い替え費用

これは買い替えと言ってるぐらいなのでわかりやすいと思います

今企業が持っている資本(機械や設備など)を、もし総買い替えをした場合にかかる費用のことです

今持っている資本の価値とも言えます

現実の投資判断

分子を企業価値が大きい=将来の利益が高い
分母の費用が大きい=費用が高い

もし企業に投資するのであれば、将来の利益と費用を考えればいいのです

将来の利益>費用=投資をするべき
将来の利益=費用=投資はどっちでもいい
将来の利益<費用=投資をするべきではない

トービンのqと限界効率

トービンのqを限界効率に置き換えると、実は同じことになるのです

分子の企業価値を投資の限界効率に置き換えます。分母の費用を利子率に置き換えます

トービンのqは計算する必要はありません。ただqの理屈を解説しただけなので、数字を当てはめていません

qは限界効率の式と同じなのでqの式を覚えなくていいのです

つまりトービンのq=投資の限界効率は同じと覚えてくれればOKです

まとめ

利子率が低下すると、利子率より大きい限界効率の投資が増えるので投資量が増加する

加速度原理は、投資は予想されるGDPの増加量に比例する

ストック調整原理は望ましい経済の予想が外れた時のための保険のような投資の方法である

トービンのqはケインズの限界効率理論の式と同じ理屈になる

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